理系向け逆就活サイトLabBase(ラボベース)をなんとなく2か月くらい使って書いた感想の記事を書きました。わりと好評だったのですが、あの時は就活の序盤で何もわかってなかったので、去年の夏から就活初めて約10か月たって入社企業が決まった修士2年生の6月にLabBaseの記事を書き直すことにしました。

ということで、理系大学院生(脳科学、情報工学)がLabBaseを就活で半年間使ってみた感想と周りの人間から聞き出した評判をまとめます。

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そもそも逆就活サイトって?LabBaseの仕組み

 

逆就活サイトについてすでに知っているという人はここは読み飛ばしてください。

逆就活サイトが何なのか軽く説明すると、普通の就活サイトとは違い、学生が自分のプロフィールや研究内容をサイトに載せて、企業がそのプロフィールを読んで興味を持った学生に連絡(スカウト)をするという流れの就活サイトです。




就活サイト大手のリクナビとかマイナビといったいわゆるナビサイトは、企業が会社のプロフィールや求人条件をサイトに載せて、入社したいと思った学生がエントリーをするという流れなので、全く就活の進み方が逆になります。

Labbaseの個人プロフィールの内容。研究内容に加えて、個人の性格に関するプロパティもある
こんな感じでプロフィールを書きます。30分くらいあれば書ける内容ですが、一時間くらいかけて丁寧に書いた方がいいと思います。情報が多い方がいいです。あと、写真は絶対入れましょう。

 

ちなみに最終的に内定を出すのは企業ですが、アプローチしているのは学生側ではなくて企業なので、そのあとの流れもいろいろと逆になります。選ばれる方と選ぶ方が逆って感じでしょうか・・。まぁ、どっちが立場が上かみたいな話じゃなくて、お互い対等な立場で相思相愛になれれば入社が決まるという感じです。

学生は企業からスカウトをもらったら、まずその企業の人事の方とサイト上でやり取りします。LabBaseのサイト内で企業の人事の方とLineやMessangerのようにSNS感覚で話し合って、今後の流れを決めることができるのです。

7社くらいとコンタクトを取ったのですが、その後の流れで一番多いのが、一対一で面談するって流れでした。あとはOB訪問。そのほかにも少人数インターンとかもありましたね。就活終盤になるとそのまま説明会や面接ってパターンもありました。

同様なサービスはiroots、OfferBox、ニクリーチとかいろいろありますが、LabBaseは理系限定のサービスってとこが他と違うとこですかね。

Line感覚で企業の方とやり取りできるのでめっちゃ効率的で評判のLabBaseのメッセージ画面
このようなUIで企業の方とチャットすることができます。SNSコミュ障の僕にはちょっときつかった笑。

 

 

LabBaseでほんとうにスカウトをもらえるのか

 

わりともらえます。

10月に登録して、内定が決まって利用を止めた5月までに受けとったスカウトは15社でした。

しかも、専門(脳科学、情報工学)、志望業界(IT、医療機器、メーカー)とプロフィールで宣言していたので、以前から知っていた、スカウトをくれたほとんどの企業が自分の趣向とあっていて入社してもいいかもという企業でした。

こんかんじの画面でメッセージが受け取れます。
LabBaseでもらったスカウトの一覧です(モザイクあり)

 

分野でいうと、通信系、メーカー系が多かったですね。ついで、web系、精密機械、医療機器って感じ。研究がニューラルネットワークだったのでデータサイエンス関連の企業からも結構スカウトを頂きました。変わったところでいうと、広告や商社からもスカウトが届きました。意外だったのがSI企業が少なかったことですかね。SIerを知ったのもLabBaseでSI企業からスカウトもらったことがきっかけですが、結局SI企業からは一社しかスカウトをいただけませんでした。自分は最終的な志望業界はSIだったので、結局入社を決めた会社はLabBase経由ではなく自分でエントリーして内定をいただきました。

Web系も少なかったですが、自分は情報というよりはどっちかというと理学(脳科学)ぽい研究をしているので、もっと情報らしい分野の人だったらweb系からスカウトもらえたのかもしれません。

あと、材料や化学、食品、製薬も少なかったですが、これも自分の分野だとあまり関係ないので来なかったのだと思います。ただ、LabBaseに登録している企業自体がITやメーカーに偏っている感じはしました。

会社の規模はどかというと、連結で20万人を超えるメーカーグループの親会社からスカウトが来たかと思えば、15人のベンチャー企業からもスカウトを頂きました。

こんな感じで業界や企業規模は多種多様なんですけど、自分の分野や志望とやマッチしていて、自分の能力を活かせる機会があるというところはどの会社も共通しているので、自分にマッチしている企業を事業分野や企業規模を横断して探すことができるのはLabBaseのいいとこだと思います。

マイナビやリクナビといったナビサイトに同様の企業からメッセージをもらえる機能がありますが、LabBaseのように企業側が学生を厳選してメッセージを出しているわけでもありませんし、運営が選んでいるわけでもないです。ましてやAIとかも使ってないでしょう笑。

そうなってくると、適当にメッセージだけ送られてくるって感じになるので全然興味ない企業ばっかりになりますし、ナビサイトの運営者は企業のメッセージを学生に送れば送るほど企業からお金がもらえるので、一日50件くらい送られてきてもはやスパムです。

具体的にどこからスカウトをもらったかというと、社名は出せませんですが有名どこだと、

さっきの大手メーカーは20万人規模のP社、広告は業界2番手のところです。あとは昔国営だった日本の東側の通信インフラをやっているとことか、コンサル最大手と携帯キャリアのジョイントベンチャーとかですかね。(ちなみに大手からメッセージが来るのは就活終盤です)

個人的にはメーカーN社の子会社でSIやっているとこがよかったですね。社員座談会やOB訪問を通して雰囲気がすごい気に入りました。結局違うSI企業に行きましたが・・・。

もちろん、ベンチャーからもスカウトをもらえます。データサイエンス関連が多かったですかね。ベンチャーの人はとにかく意識が高かったですね。あと目がギラギラしてる。(ひいちゃうくらい笑)

自分の通っている学校は一応国立ですが、国立理系の中では無名な方なので、それなりにちゃんと理系やってる人ならこれくらいはオファーを頂けるのではないでしょうか。

若干ですが、専門性でアピールしなきゃならないので学部の人はスカウトが来にくいと思います。ただ、これはLabBaseに限った話でほかの逆就活サイトはそうではないので、そういう人は他のサービスと併用するといいかもです。

 

 

学生登録者に対して参加企業がやたら多い、売り手市場すぎるLabBase

 

最新の公式発表で登録学生数が10000人突破って言ってました。ちなみに、このブログを見てくれる人ってほとんど学生ですが、月一万人以上はいます。(最近突破しました自慢)

ということは、このブログに来た学生が全員LabBaseに登録したら一か月でLabBaseの会員は2倍になります。

それに対して、登録している企業数は求人を出しているところを見ると大体150社。

公式発表の返答率は25%でしたが実際はもっと低いと思います。学生から返答きても断れることもありますしね。となると実際に学生に選考を受けてもらえる率は10%ぐらいでしょうか(自分がそうでした)

となると、50人自社の選考を受けてもらうには500人にスカウトを出さないといけないわけです。

そうなってくると

500 * 150 / 10000 = 7.5という何の根拠ない適当な計算で

1人あたり7社からはスカウトをいただける計算になります。

自分がそれよりも多くスカウトもらったのは、今よりも学生が少なかった去年の夏に登録したからだと思います。ちなみに最近、紹介で登録するとアマゾンギフト券3000円という破格のキャンペーンをやっているので、今後も登録者は増えるかもしれません。早めに登録しておきましょう。




LabBaseのスカウトは内定に直結するか

 

します。

自分は一社、通信系の企業からLabBase経由で内定をいただきました。

11月に面談しませんかといわれて、その後に開催される2dayのインターンに参加しました。インターンの選考もLabBase経由の参加者はサイト内のSNSでやり取りするだけで、選考なしで参加することができましたね。

その後もLabBase上で面接日程などを決めて1月中に内定が出ましたが、その企業を知ってだいたい2か月しかたってません。

ちなみに、その会社で今季第一号の内定者だったみたいで、かなり特別ルートで選考を進めていただいたみたいです。自分も初めて選考に臨んだ企業だったので、その後の就活でその会社を基準にして就活を進めることができました。企業選びの効率化につながったと思います。

その企業はかなり自分的にも気に入っていて、5月の下旬まで内定受諾を待ってもらいましたが、入社を決めた企業の内定が出たので断ってしまいました。入社はしませんでしたが、早めに内定をもらえたことは就活を進める上で心の余裕につながったと思います。

また、違う企業(メーカー)からはLabBase経由でOB訪問したOBの方がリクルーターとして2月の半ばに推薦してくださることで、3月の解禁前にたった一回の面接で内定がいただける特別選考に進ませていただけるという話もありました。

また、こういう特権を用意されていないところでも、逆就活サイトで人事の方と連絡しておくのはメリットが大きいです。

自分の持論ですが、第一志望の企業に入社するために一番重要なことは

相手企業内に自分の味方を作ること

です。

自分の話ですが、OB訪問で知り合ったOBの方に、本選考の面接前の面談で自分の担当面接官や当日の評価基準の情報をいただけたり、

両親の知人が人事をやっている企業では、残りの募集枠や自分のESの採点結果を教えていただけました。(両方とも社員数一万人越えの企業の話です)

さらに、いわゆる就活イベントで会場をウロウロしていたら、LabBaseで知り合った人事の方に向こうから呼び止められてブースを案内していただけたこともありました。

あとは、入社を決めた企業は学科の推薦枠を利用したのですが、当初自分の学科にはその企業の推薦枠がなかったので、OB経由で人事の方に頼んだら推薦枠を作ってもらえました。(推薦枠とは?って思いました)

相手企業で頼れる味方を作ると内定をぐっと引き寄せられます。(就活が出来レース化します)

LabBaseでは企業の人事の方とSNS感覚で連絡を取り合えるので、必然的にたくさんコミュニケーションをとることができます。そうなっていくるとその人がもしもの時に助けてくれる味方になってくれる可能性が高いです。

ちなみに、LabBaseでは気にある企業リストを使ってこっちからアプローチすることも可能です。(どれくらい効果があるのかは知りませんが)

企業の方と仲良くなることは別に不正とかじゃないと思います。同じ会社を受ける友達には妬まれるかもしれませんが、むしろお互いにコミュニケーションを取りながら就活を進めるのは自然な流れではないでしょうか。今みたいに大量採用の時代じゃなかったときはどこもそうだったと思います。

同じ企業を受けている友達には最初から黙ってればいいですし、妬まれて嫌われそうならその人も紹介してあげれば、その友達にも企業の人事の方にも恩を売れます笑。冗談じゃなくてそういうのめっちゃ大事です。




LabBaseのUIに関する評判は?

 

SNS感覚で企業の方と連絡が取れるフォームはかなり便利です。

メールだと余計なビジネス的文言が入りますが、チャット間隔で連絡が取りあえるので単刀直入に話を進められます。メールで2日間やり取りにかかることも、LabBaseなら1時間で終わる。

あと、プロフィールの内容もいい感じです。30分くらい埋めるのに時間がかかりますが、理系の人間が就活に必要な内容はすべてプロフィールに盛り込むことができますし、学業以外のパーソナリティも充実していて、リクナビのopenESとかと比べると、学生ベンチャーのPOLが運営しているだけあって理系の学生目線で作られていると思います。(文系、学部生の人は少し埋めるのに苦労するかも)

2019年6月時点の話ですが、サイトのUIはかなり改善されたものの使いにくいところがあります。

メニューがわかりずらかったり、特定のブラウザしか対応してなかったり、スマホで開くとレイアウトが崩れたり。

前に書いた、スクロールできない、ログイン情報が消えるといったところは改善されましたが、まだまだ発展途上のサービスだなって感じです。

一番最悪なとこは、ちょいちょいサーバーが落ちるところでしょうか。企業との約束の直前に急遽連絡を取りたいって時に限って、サーバーが落ちます。3回ありました。

LabBaseを利用しているほかの人は、集合場所などの情報は見れなくなってもいいようにスクショを取って保存しているといっていました。企業の人も同じことを言っていて、学生側は企業側もそこは不満に思っているところだと思います。登録者が増えているようなので、サーバーの拡張が追い付いていないって感じでしょうか。

酷評してしまいましたが、運営の方がそのうち改善すると思います。実際、この半年で随分マシにまりました。(自分もwebデザイナーとして働いていたこともあるし、家でwebサーバを公開していたりするので人よりもそういうところが気になるのかもしれません)

あと、アプリを早く作ってください。一度ログインすればログアウトされないやつ。

 

 

評判は軒並みよさげなLabBase(自分調べ)。じゃあ、どんな人が登録したほうがいいか

 

LabBaseの評判なのにたいして評判聞いてないやん!って突っ込まれそうですが、使っている人で悪いことを言ってる人はいませんでした。(UIとサーバーについてはみんな突っ込んでた)

もし、修士1年に戻って就活をやり直すとしたら絶対、LabBaseに登録します。

でもかなりターゲットを絞ったサービスなので一番恩恵を受けれる人の条件を書こうと思います。

  1. 修士で割りと研究経験が豊富
  2. これからも、理系らしく働きたい(エンジニア、研究職、開発職、プログラマーなど)
  3. 自分から企業研究する気があまりない

文系、学部生だとプロフィールでアピールする内容が限られてしまうので、企業からヒットする可能性下がってしまうと思います。それでも、利用したいという人は理系企業でやりたいことを具体的に書くといいと思います。(そもそも理系企業しか参加してない、)

これまでにやってきた実績じゃなくて、これからやりたいことを書いく。で、その根拠になるエピソードや実績を増やす。逆に院生で実績あるよって人は適当に学会名とか研究内容とか書いとけばどんどんスカウトをもらえると思います。

さっき、SI企業が少ないと書きましたが、セールスエンジニア、SE、MR、知財、コンサルタント、(営業も?)など理系職でもあるけど理系っぽくない求人は少ないので注意してください。(データサイエンティストはめっちゃある)

自分はSIerのSEでしかもお客さん実際に会える企業が第一志望だったので、こんなにいろいろLabBaseのことを書きましたが恩恵は少なかったです。7社ほどコンタクトを取りましたがどこもがっつり開発って感じでした。研究・開発に絞は絞っている人には合ってると思います。今すぐ登録してください。

もう一つ、逆就活サイトの最大のデメリットは企業からスカウトでしてもらえないと何もできないことです。だから、自分からどんどん企業研究したいって人は受け身になってしまってあまりよくないと思います。そういう人はナビサイトを含めてwebを見ててもしょうもないので、片っ端から企業に足を運んでください。就活は足で稼ぐのが基本です。(効率的に情報を集めるのも重要です笑)

いやー、自分から動くのめんどくさいし、研究忙しいんだよねーって人はプロフィールから勝手に自分に合ってる企業が、あなたはうちで働いた方がいいって教えてくれるので、登録しない手はないです。

 

 

それでは。

(高校生、大学生に向けて記事を書いているのでよかったらTwitterのフォローよろしくお願います。就職とか研究生活について三日に一回くらいぼそっとつぶやきます。twitter.com/picker_wtb

 

最後に、キャンペーン中にしたの紹介フォームから登録すると3000円アマゾンギフト券もらえるのでどうぞ。ちなみに僕ももらえます。紹介コードはvIaqLkzbみたいです。

 

従来の安定志向に代わる新しい考え方として動的安定志向という言葉を知ったのですが、すごいしっくり来たのでまとめました。