あまり珍しいわけではなさそうですが、社会人2年目の夏に、修士に所属していた研究室から論文をファーストオーサーで寄稿して、掲載されるという経験をしたのでまとめておこうと思います。
寄稿したのはCognitive Computationという研究室に置いてあって、ごくたまに自分も読んでいた計算神経科学の学術誌です。一応インパクトファクターも5以上あるのでちゃんとした雑誌だと思います。
自分がやったことは、修士時代の修論をベースに論文投稿に必要なデータをシミュレーションプログラム(ニューラルネットワーク)を書いてまとめるということで、英語の文章は一切書いてません。
僕の誤字だらけかつ稚拙な修論の文章と、終業後にへとへとになりながらやり取りした先生とのメールを、研究室の先生とあまり面識はない先生の弟弟子的な先生にまとめていただきました。
出版された後に一応全文読みましたが、自分が学生時代にやった研究とはいえ14枚の英文を書くなんて、スキル的にも時間的にも今の僕には到底できないことです。それを自分の名前をファーストオーサーにして論文を出していただくなんてありがたい話です。
大学に残っている場合は当然、文章も書いてもっとコミットしないと行けないと思いますが、僕は大学に戻る気はないですし、研究室の実績に貢献するという意味合いが強いので、僕がすることはデータ出しくらいでいいと思います(それでもだいぶきつかった)。
肝心の論文ですが、”Neural Mechanisms of Maintenance and Manipulation of Information of Temporal Sequences in Working Memory“というタイトルです。
内容は書いてもあまり需要ないと思いますが、少しだけ書くと「人のワーキングメモリーと呼ばれる、超短期間の記憶をニューラルネットワークでシミュレーションしたら、前頭葉のこんな神経機構で実現されているような気がしたよ」という、僕が実家のお風呂に入りながら考えたことがまとめられてます。