反AI主義者を名乗りながら社内外のAI関連プロジェクトを推進している変人になってしまい、このブログで書くこともいつの日かAIに対してネガティブなことばかりになってしまいました。

たまには肯定的なことを書こうと思ったので最近使っていて面白いと感じた生成AIサービスChatGPT Sitesについて書こうと思います。

一言で言うと、「デプロイ、運用までを自動でやってくれる。めちゃめちゃ面白い日曜プログラミング体験」って感じでした。

まぁ、画面が数枚のWebアプリをコーディングエージェントで実装するのは、CodexとかGithub Copilotで日常の開発業務に溶け込んでいるので、別に驚きはしないんですが、データベース管理からOAuthの認証設定、テスト、デプロイ、カスタムドメインの設定、UIの細かい修正をすべてChatGPTの対話画面で完結できてしまうんですよね。

開発のめんどくさいところから解放されてやりたいところだけ自分でコードを書かなくても、自然言語できてしまう感じです。

残念なところはUI上でリアルタイムにコードを自体をユーザーが変更できないところですが、完全なローコードツールとして捉えて、最新生成AIモデルの認識能力で管理できる規模のサイトを作ると割り切ってしまえば、開発体験としてはシンプルでストレスフリーです(できんことはできないというあきらめが肝心です)。

尚、認証認可に関しては、デモサイトと割り切っているのでガバガバです。2つのサイトは、デモユーザーとしてログインできるボタンを用意しているので、ユーザー登録なしで管理画面まで確認できます。デモユーザーの権限で編集できるところもありますが、悪用しないでください。

逆に、実際に業務で使うサイトを作る場合は、このあたりのセキュリティや認証認可の設計は真面目にやらないといけないです。

ただ、ChatGPTのWeb UIの認証と連携させることができるので、ワークスペースのメンバーだけにログインを絞れば、とりあえず安全にサイトを運用できるかと思います。業務で使っている認証方式と連携させることもできるみたいですが、このあたりは慎重に対応すべきですね。

一応コードも確認できますが、業務で使うとなると、セキュリティをどこまで担保できるのかというところが一番不安だなと感じました。

ちなみに、サーバー負荷に対する可用性やスケールアップ、DBの性能など、非機能要件に関するSLAは公開されていません。この時点で、全社的な業務利用は無理だなって感じがしますね。

やるとしたら、部署レベルで使用する管理ツールや、サークル活動のような業務とは直接関係ない活動で使うアプリとかですかね?

部門レベルでの利用も、なしではないと思います。ただ、データが消えたり障害が起きたりしたときに、まぁしょうがないと思えないと運用は難しいですね。

一方で、自由度はめちゃくちゃ高いので、外部のDBと接続したり、自動でバックアップを取る仕組みを実装したりすることはできそうです。ただ、ここまでやるとなると、普通に自分でコードを書いてWebアプリを構築できるくらいの知見は必要ですね。

どこまでできるのか?ってところが気になるかと思いますが、今回は3時間くらいかけて3つのサイトを作ってみたので、実際に触って確認してみてください。

ダミーのHTTPレスポンスを返すサイト

https://http-status-lab.chionanthus.jp

そういうテスト用のレスポンスを返してくれるAPIのサービスはいくらでもあるけど、セキュリティが気になるから使ってなかったですが、ちょうどいいので作ってみました。最初に作成したサイトですが、公開までのスピードがあまりに早くてこりゃ面白いぞと思いました。これくらいのツールの作成は十分ですね。認証もいらないですし、扱う情報も気を遣う必要がないのでガンガン作ってしまっていいと思います。

ステータスコードとメソッドを選ぶとCurlコマンドが表示されるのでこれをテストしたい環境でたたけばほしいレスポンスが返ってきます。PythonやJavaでのテストコードも生成してくれます。

テスト結果をUI上で確認するためにIPアドレスの下4桁だけを記録して、あとから下4桁の数字からログを確認できます。

Google フォームっぽい社内アンケートサイト

https://adoken.chionanthus.jp

自分が入社時に研修で3か月かけてアンケートサイトを作成したのですが、その時の仕様を打ち込んで作らせました。

苦労して3か月作ったサイトが1時間くらいでデプロイまで終了してしまって少し残念な気持ちに。

デモユーザーでログイン可能です

それっぽいダッシュボード

それっぽい回答画面。もちろん回答できますが、ちゃんとテストはしてないのでなんかバグはあるかもしれません。一応ChatGPTは4000ケース、テストしたと言ってました。

まぁ、実際に研修時代は通知機能があったりPWAに対応していたり、もう少し多機能でしたが、あまりテストはしてないですが研修は合格できそうな出来です。ちゃんとテストしたらいろいろ粗が出てくる気がしますが、それも修正依頼だせば運用可能なレベルにはなりそうですね。

ここぐらいになるとちょっと怪しさが出てきます。ユーザー管理機能の仕様とか「うん?」って感じることがありました。それでもユーザーがちゃんとテストして修正させれば十分運用可能かと思います。

WordPressっぽいブログサイト

https://daily-margin.chionanthus.jp

管理機能含めて、デモユーザーとしてログイン可能。デモユーザーは編集はできないです。編集画面はGutenberg準拠ですが、多分全部の機能は正常に使えないです。一応画像投稿と平文の入力はできるので合格点ではありますが、段落の削除した際の挙動もなんか変でしたね。

それっぽいアクセス解析ができるダッシュボードもあります。ここのPVの集計ロジックはかなり怪しいです。素直にGoogle Analytics使えって話なんですけど、

テンプレートのデザインはChatGPT Sitesで指示して修正する想定なので、管理画面では弄れないですが、ChatGPT Sitesで実現できるUIの自由度がかなり高いのでその運用の方が便利かと思います。

ここまで行くといろいろ怪しいところが出てきます。あとちゃんとブログを運用するとなるとデータベースのバックアップが必要なのでそこも考えないといけないですね。

いや、Wordpress使っとけよという話ですね。

はい。使いどころというと前述したとおりサークルの出席管理アプリとかなら全然いいかと思います。あと、思いついたのが個人の結婚式の招待状アプリですかね。デザインも好みでどんどん変えられるし、例えば招待者ごとのマイページをつくったり写真を管理したりどんどん機能をリッチにできます。

といいつつ、それでもセキュリティ大丈夫という不安は尽きないですね。

自分が情シスの立場で社内にChatGPT Sitesを開放するかですが、自分は気が引けます。完全に自己責任と割り切れるならいいですが、自由度が高すぎて、機密情報もセキュリティが低い状態で扱えちゃうんで誰かがやらかすと思います。なんならChatGPT Sitesで作ったサイト無断で顧客に開放する人だっているかもしれません。

SIerの立場からみているのでそういう判断になるのもありますが、上記の内容だけでめちゃめちゃ面白いけど、業務利用にハードルもめちゃめちゃ高いことがわかってもらえると思います。

ただ、この手の生成AIを使ったノーコードツールは今後発展していくと思うので、気になりますね。

それでは。