学部から修士に進学時に研究室変更(通称、転室活動)をしました。

今の研究室にはほんと満足していて、無理をしてでも研究室を変更してよかったと思っているのですが、ひとつ気になっていることがありました。

それは、”研究室変更(転室)すると就職に不利にならないのか”ということ。

ずっと、不安だったんですよね。転室時は先生と相当もめて、学科の他の先生を巻き込んで大騒動になったのですが、そういうことで会社でやったら完全アウトだと思うので、そこツッコまれるとかなり厳しめだと思っていました。

 

研究室を変更したことは全くマイナスにならない、むしろプラス

 

15社ESをだして、12社面接を受けて、7社内定をもらいましたが、転室経験が面接でマイナスに働いたと感じたことはありませんでした。落ちた企業は、ESか、web系の企業のコーディングテストで、面接で落ちたところはありません。(内定をもらえなかったのは辞退したからです)

確かに、自分が就活を進めたところはIT企業だったので、転属、転職は普通だし、かなりリベラルな考え方を持った企業が多かったですが、老舗メーカーや保守的な雰囲気を持つSIも問題なく通りました。

一社だけ、某外資系老舗大手メーカー(わかる人にはこれだけでわかると思います)の面接中に圧迫気味で、「ふーん、じゃあ、うちでもやりたいことができなくなったらそうやってやめるんだ」といわれて焦りましたが、ちゃんと説明したらわかってもらいました。

「大学=会社、研究室=プロジェクトチーム」という構図で話を進めて、「自分は大学ですることは何かを考えてプロジェクト(研究分野)を移った。だから、御社で急に担当が変わっても意欲的に取り組める」という言い方をしたら納得していただけました。

そのあともそこの会社は厳しいめな質問連続でしてきてあせりましたが、内定は出たのでそれで問題ないと思います。

重要なことは、研究室変更という決断を論理的に説明できるかだと思います。

 

 

 

そもそも、研究室変更はわざわざ言わなくてもいい

 

学部時代と修士の研究室を別々に書かせる企業はほんと稀です。大体は同じ学校なら変えてないと勝手に思うので、聞いてこないし、ESにも研究室の欄は一つです。(もしも、書かせられても今の研究室にずっといることにしても絶対ばれません)

研究室変更をセールスポイントしていかせないのなら、黙ってればいい。

面接って話さなきゃいけないことが盛りだくさんで、わざわざ自分が話したくないことを言っている時間はないです。学部時代の研究室の話をしないのなら、学部時代の実験の授業や、テストの話、サークル、バイト、留学、趣味などいくらでも話せます。

僕は、途中から研究室変更の話をすると、”能動的に行動できる”、”情熱をもって研究できる”、”新しい分野にもすぐに適応できる”といった評価を勝手に面接官がしてくれることに、味を占め自分から言っていました。

ただ、注意しなくちゃいけないのは、感情的な理由は、そのあとにポジティブな内容に結びつかないのでやめた方がいいと思います。いや、プラスに持っていける自信があるならいいですよ。

僕が研究室を変えた一番の理由は、先生とバトりすぎていられなくなったのですが、面接では研究を進めていくうちにサブとして取り組んでいたことに夢中になって、修士からはそっちをメインにできる研究室で学びたくなったといいました。

といっても、先生と喧嘩が理由の6割で、分野のことは2割くらいだったんですけど、分野を変えたいが9割くらいのノリで話しました。

やりたい研究があった、もっと研究経験を積めるところに行きたかった、自分の時間を持ちたかった、もっと指導力がある先生のもとで研究をしたい、裁量をもって研究したかったなどポジティブな理由をいくらでもあるので、考えておいてください。

 

 

企業からしたら研究室という存在はちっぽけ

 

大学=会社、研究室=プロジェクトチームという構図は企業の人にはかなり納得してもらえました。

学生にとっては、教授は師匠で、研究室という枠組みは絶対ですが、大人からすると研究室はある案件のためにたまたま集められたメンバー程度の重みしかないです。教授はプロジェクトリーダー。

学生が所属しているのはあくまで、学科、そして大学。

しかも、最近転職が普通の世の中です。大学で言ったら、常時、学生が大学を移りまくっている状態。

そのロジックで考えたら、研究室変更なんて大してことではありません。

話はそれますが、パフォーマンスが高い研究室から人が出ていくことはないという持論があります。

報酬として投稿実績や、海外での学会経験、研究スキルをたくさん享受できるところは、多少テーマや人間関係で、もめてもそこに居続けることはできます。

給料が高いブラック企業みたいなもんです。

辞めたいという理由のひとつに今の研究室のパフォーマンスが低くて嫌になったというのはありませんか?

これは一見ネガティブな理由ですが就活では結構プラスに働きます。

これを研究室を変えた理由にすれば、御社は実績も将来性もあって自分が辞めたいと思うことはないと証明できるからです。

で、自分の会社に自信がある人は、ならこの子は大丈夫だと思いますが、うちの会社最近ダメなんだよなーと思っている人は落としてくれます。

まぁ、大変な時こそ協力してほしいという気持ちもあると思うのでそこはフォローしておきましょう。

 

 

研究室変更経験は結構面接でプラスになる。ならなそうなら、話さなきゃいい

 

まとめるとこんな感じです。転室経験について突っ込まれたらアピールのチャンス。

無理そうなら黙ってればいい。

 

あなたらしい、転室活動、就職活動を。

 

それでは。