今、研究室の卒研発表を聞いております。

とりあえず、顔を出すだけ出しておこうという感じです。

以外に周りの研究室で先輩が来ているというところは少ないですね。

自分の時はどうだったかな?覚えてないや。

後輩からしてみたら、間違えたところがわかってしまうので来てほしくないと思うのでしょうか。多分、僕はどうでもいいと思ってました。

で、ほかの研究室の学生を含めて、修士1年の僕が思ったことを後輩に言いたいけど、なんか終わったもんをアドバイスするのは先輩風を吹かせているようでアレなのでここに書きたいと思います。まぁ、練習しているときに言いましたけど。

恩着せがましいですが、修論発表でも大切だと思います。未来の自分に向けて。

 

 

卒研発表をする目的とは

 

まずここです。なにごとも、とりあえずクリアしておきたい目的をはっきりさせておかねばなりません。

卒研発表する意味は二つあると思います。

  1. 研究発表の練習(学会発表とか)
  2. 研究室外の先生や学生に何をやってるのか知ってもらう

どこの研究室でも1は意識しますね。学外の発表の練習をここらでやっておこうとなるんだと思います。なので、もう学部4年から発表がある研究室ではこの間と同じ感じでいいよってなるのが必然ですかね。

ただ、2の研究室外の人に自分が今、何をやっているのか知ってもらうことも大切だと最近感じるんです。

自分はどうかというと、5年間同じ大学をウロウロしていますが、やっぱり自分の大学で何をやってるのかわかってないことが多いんです。

大学って大きんでそりゃ全部知るのは不可能ですけど、就活をしていて感じるのですが、同じ学部、学科の研究室の人のやってることは少しでも知っておいた方がいいと思います。せめて、研究室のあるフロアで何をやっているのかぐらいは。

 

 

研究室だけが所属組織じゃない

 

就活の話ですが、企業の人からしたら大学は一つの組織で、結局のところ就活ではなになに大から来た学生というアイデンティティーを背負って就活を進めていくことになります。

で、選考で面接を受けた際には、自分の価値観を今の所属大学と他大学を、そして企業と比較するような話になることが思った以上にありました。

逆に研究室の話は、実験が多くて時間の拘束が厳しいとか、学会にたくさん行くとか、めちゃホワイトとか抽象的な経験談として出せますけど、ピンポイントで研究室名を出しても、企業の人は研究室名なんて知らないので伝わらない話になります。

要は短い面接時間で、自分の言いたいことを正確に伝えるためには、大学という所属集団の特徴とか社会が持つイメージを利用しない手はなくて、逆に、自分の研究室の話をしても、よほど有名な先生や応募企業の分野が一致したところ研究室以外は企業の人は知らないので、つかみどころの無い答えになってしまうんですよね。

だから就活で研究室よりも大学の話をするために、自分自身も大学のことを良く分析してその特徴をつかんでおく必要があるし、もし根拠を聞かれたら答える必要があります。

 

 

研究室外の先生も指導教員

 

院生には研究室の指導教員のほかに副指導教官という人もいます。学部ではどうなのでしょうか?そこも大学のよって違うんですかね。

僕の言いたいことは何かというと、研究室以外の先生だって学生を指導する責任はありますし、学生もほかの先生から教えを乞う必要があります。

具体的にはどういうことかというと、所属している研究室の守備範囲外の知識や技術が必要になった学生が、同じ学科にそのことに詳しい先生を見つけて、質問しにきたら、その先生は門前払いはできないということです。

まぁ、知識だけじゃなくて実験やらなんやらって話になったら時間とかお金の問題で無理ってことはあると思いますが、指導はする義務はあります。

だから、その学生の卒研発表やキャリアについて研究室外の先生が指導するのは当たりまえなんです。

ここで、卒研発表に話を戻しましょう。

この文章を書いていたのであまりちゃんと聞いてませんでしたが、数人の発表を聞いていて思ったことは、学会で同じ分野の人に発表するのと同じ調子でやってるなってこと。

そして、その分野外の先生や学生は置いてかれてる感じでした。もちろん僕も。

そうなると先生の質問もあやふやな感じになっちゃうし、質問する学生もいないとかいうかそもそも聞く気がないのに余計にわけわかんなくなってしまいます。

卒研発表なんてそんなもんといえばそんなもんなんですが、ちょと建設的じゃないですよね。

確かに、セレモニー的な意味合いが強いですが、無意味な時間にはならないようにしましょう。

てか、そもそも発表者に聴衆に理解してもらう気がない。むしろ理解してほしくないんじゃないかってレベル。

さっき書いたようにその場に先生、学生もあなたの発表を理解する必要があるんです。

 

 

相手の立場に立って話す

 

どこで話すときも大切ですが、とりあえず話す相手の立場を理解する必要があります。込み入ったことはいいですから、せめて知識ぐらいは。

相手が同じ分野のエキスパートなのか。同じ学科でその分野の基礎知識ぐらいはあるのか。理系で科学用語は分かるのか。そもそも全くの素人なのか。

発表で相手がわかんない専門用語を使うのはなしです。絶対。

たまに、その専門用語の意味が分からない先生や学生からツッコミが出ることがありますが、質疑応答で用語の意味を説明するのはほんと無意味な時間です。そもそも使うなって!それか使う前に説明しろ笑。

話すスピードとか図の見た目も相手の立場に立てば学会と同じじゃダメなことは分かるはずです。

特に思うのがグラフの凡例ですかね。業界特有の単位とか使われているとわけわかんないです。ちゃんと説明してください。

逆に伝える情報量は少なくていいはずです。とりあえず自分が何の研究をしているのか報告するのが目的だから。自分がその場所にいる人にわかってほしいことから優先して伝えてください。

それで、外から新しい指摘を受けられれば儲けものですが、話したことを理解して帰ってもらえるだけでも合格ですね。

 

 

研究室の外とのコミュニケーションを

 

過去の経験から僕はもっと研究室の外に所属意識を向ける必要があると思います。

僕の周りの人間の話ですが、研究室に意識が籠りすぎです。

研究室の中では正しいかもしれませんが、外じゃ通用しないこともあるだろうし、外から吸収したほうがいいことだってたくさんあると思います。

じゃないと、いくら研究室で頑張っていても、理系人としてそこの先生や先輩の劣化版に過ぎない存在になってしまいます。

あと、去年知ったことですが、研究室って終わるときは終わるんです。一つの研究分野が丸っとオワコン化することだってあります。

そのためにも卒研発表時から研究室外へのコミュニケーションを大切にしてください。