投資家、銀行、ファンドが行うAI分野への投資額は年々増加し、技術系の企業もそうでない企業もAI分野での成果と今後の投資を最近も声高に発表してますね。

つい最近もメタがAIへの投資の増額を発表しました。

地道にビジネスへのAI実装を進めている一データサイエンティストとして、そのお金で研究が進み技術が進歩することを期待してしまいますし、現時点でも投資があるから会社から給料が支払われるわけで感謝しないといけないところですが、AIに寄せられる期待に強烈な違和感を感じてしまいます。

一言で言ってしまえば、「投資家や経営者はAIを知らなすぎる」

生成AIの登場で、AIを取り巻く期待と現実の乖離がより一層酷くなったと思います。

AIをビジネスに適用にすることは本当に大変ですし、AIは万能ではなく、上手く使わないとビジネスメリットを生み出さないです。

特に、生成AIChatGPTの扱いは難しい。コード生成やデバッグ以外でChatGPTによって業務効率化をはかるのはなかなか難しいです(自分は使いまくっていますが)。

現場から見ると今の状態は、お金があまってて投資先を探したい投資家と、投資が欲しくて自分たちをアピールしたい経営者がAIという合言葉でマッチングするという状態に見えます。

特に最近のプレスリリースを見ていると、AIで成果を上げてやるという気概より、投資家に注目されて株価を上げたいという下心の方が大きく見えるですよね(自分の心が汚れてしまっただけかもしれませんが)。

AIという標語を掲げた企業に投資があつまり、株価が上がっていく後はAIバブルが弾けるまでチキンレースを続けるだけです。

この状態の良くない影響はプレスありきの派手なだけで意味も実現性もないプロジェクトにデータサイエンティストやエンジニア駆り出されてしまうことです。

経営者は派手なAIプロジェクトを打ち出すために、命令をくだし、末端データサイエンティストやエンジニアが大儀なくAIプロジェクトを進める。でも、AIってテーマ選定がかなり難しんですよ。それなのにプレスありきの案件が上手くいくとは思えません。

AIバブルが弾けて投資が切られれば、ビジネスメリットが出せてないプロジェクトはすべてストップし、自分のような末端のデータサイエンティストは食いっぱぐれるでしょう。

それまで、自分はどう動くかですね。

それでは。