この記事は新米エンジニアが、修士の給料に関して感じたことをまとめた記事です。

理系の多くの企業では、学士卒か修士卒かによって初任給が異なっていいたり、毎月の手当てに修士に対する手当が加算されていることがあります。

就活をしている方にとってはこれは結構重要なことで、修士の人が「この会社は修士卒に対する手当が高いからESを出してみよう」とか(逆の場合もあり)、学部の人が「修士卒と学部卒で給料が違うからやめておこう」とか、会社選びの一つの指標になっているのではないでしょうか。

働き先を選ぶのに報酬を調べるのは当たり前のことで、一年目の年収を会社選びの判断基準にするのは当然正しいと思うのですが、実際に会社という組織で働いてみると、会社選びの際に安易に手当てがつく(つかない)からどうだと考えるのは違うかなと思いました。

 

 

修士手当はこれからやる仕事の前払い金

 

最初に最も大事なことを書きます。

年功序列の日本社会においてこの原則は”なあなあ”になってしまっていますが、あくまで給料というものはその人が働いた仕事に対する対価として払われるものです(ここは異論はないと思います)。

ただ、働いたことに対する結果が出るにはある程度年月が必要です。でも、それまでタダ働きとはいかないので、新卒で社会にでた人には前払い金として、予測される(もしくは期待される)結果に対する報酬が初任給として支払われる仕組みになっているわけです(これは勝手に僕が思っているだけです)。

つまり、初任給の額面を決める根拠は、その人の年齢や学歴ではなく、あくまでこれからする仕事に対する結果の予想で、年齢や学歴はその予想をする際に参考にする一つの要素にすぎないと言えます。修士卒だから無条件で手当がついているわけではないんですよね。

簡単に言ってしまえば、修士卒で入社すると毎月2万円の手当てがつくのであれば、「2万円分多めに結果を出すことが期待されている」と、考えることができます(まぁ、当たり前のことですね)。

でも、これって会社によって初任給が違うこと何ら変わりがないです。同じ業界、同じ職種で月2万円違うことはあまりないですが、初任給はバラバラです。そしたらそれぞれの会社によって新入社員に期待される仕事は違うわけです。

 

 

実際に会社に働いてみると修士・学部の違いってそんなに意識しない

 

あくまで自分の周りの話ですが、働いていて修士卒・学部卒を意識することはほとんどないです。といっても配属に関しては多少考慮されていると思いますけど、あくまで一つの要素でしかないと思います。それよりも、本人の性格的な素質や興味のほうが重視されているのではないでしょうか。

僕も、普段関わる同僚が修士出なのか学部出なのかちゃんと把握していません。ただ、なんとなくこの人はしっかりしてるし、ちょっと年が上そうだから修士まで行ってるのかなと思うのですが、留学していたり、大学に入りなおしていたり、何年も留年しているパターンがあるので何とも言えないんですよね。

それに、ある仕事をするために必要なスキルががある修士卒の人よりもある学部卒の人の方が高いということはよくある話です。

でも、細かいところを見ていくと、年次が上の人から「修士卒なんだからこれくらいやってよー」というメッセージを感じることは確かにあって、発信している本人は特段深い意味はないのかもしれませんが、その正当な根拠は初任給の違いにあるのだと思います。

でも、結局のところその期待に応えるかどうかは本人次第ですし、期待されていなくても、期待以上の結果を出せば後に何らかの形で自分に返ってくるのではないでしょうか。だから学部卒だか損をするわけではないと思います(ここは実際に経験したわけではないですが、数年働いている人がもらっているお金は学部か修士かは関係ないように感じる)

もう一つ言えることは、修士と学士の一年目の年収が違うということは、その会社にいる人の修士への期待が高いということだと思います。それが、修士卒の人間が結果を出しやすいからそうなっているのか、結果を出してもらわないと困るからそうなっているのかはわかりませんけどね。

 

結局僕が何が言いたかったというと、学歴によって直接給料が決まるわけじゃないってことです。あくまで、学歴によって期待される仕事量が異なるからそれによって支払われる報酬に違いがあるだけ。そこまでこだわることじゃないのかもしれません。

自分以外の人の年収は気にせずに、直線的に自分がもし入社した場合にもらえる額を比較して志望する企業を選べばいいと思います。

そこまで考えて就職先を選んでみると、今よりももう少し広い視野で進路を考えられるのではないでしょうか?

 

それでは。