どなたが回答しているのかわからないんですけど、高GPAをとりたいという質問箱の質問に

「GPAの計算には不可の成績は考慮されないので、高GPAをとるために、テストでいい結果が出せそうにない科目は不可か未受験にしてしまって、好成績がとれそうな授業だけ最後まで履修したほうがいい」

と回答がありました。

確かに言ってることは正しいし、東大みたいな一流の大学は特別な事情があるのかもしれません(ついでに学んでいる分野によって事情が違うのかもですね)。

でも、選択科目でいい成績をとれないからといってその科目を切るのはやめた方がいいと思いました。

少なくとも理系ではやめたほうがいいです。1,2科目でそれやるならいいと思うのですが、複数の科目で履修切りをやったらかえってGPAは下がります。

なんでダメかというと、単純に自分の周りでそれやった人間がろくなことになってないから(下手したら留年する)。

という理由と、

履修科目の成績=その科目に自分が費やした時間なので、成績がつかないとGPAには影響が及ばないですけど、自分の今までの勉強時間が無駄になるからです。

 

 

成績はその科目に費やした勉強時間で決まる

 

まずGPAって何ぞや?って人のためにGPAを説明すると、GPAはこれまでに履修した授業のすべての成績の平均値です(GPAのAはaverageのA)。

例えば1,2,3,4の4段階評価だと5科目とって評価の合計値が10だとするとその人のGPAは2になります。

でも不可つまり0だった場合は習得単位として加算されないので母数が増えません。なんで、最初は同じ5科目とっていたとしても0,0,2,4,4だと合計点はさっきの人と同じ10なのに10÷3でGPAは3.3になります。

低めの成績しか見込めない授業をあえて不可にすることで母数に加算されないようにし、平均値であるGPAを上げるという一種のテクニック的なものを履修切りと呼ぶ人がいます。

成績の基準は大学によって違いますが、自分の大学では、2以下はちょっとヤバいかも・・・、3越えは秀才、3後半は神みたいな感じです。GPAが2の人は普通で、1以下だと結構やばいってなります。

奨学金がらみの話や研究室配属、進学に就職ではGPA=その学生の価値みたいな扱いをされるのでGPAが2の人と3.3の人はだいぶ違います。だから、大学生がGPAに執着するのは仕方がないことだと思います。

で、問題の解答ですが、多分この回答の投稿者はGPAの計算の仕組みが不可が多い人が得するのはおかしいということを言いのだと思います。僕もそれはちょっとねって思っていますが、だからといってGPAを目的に故意に単位を落とすのは危険すぎます。

じゃぁ、なんでダメなのかというと、結局単位を落としても決められた単位は卒業するまでには履修しなくちゃいけなくて、単位を落としながら成績がとれる科目だけで必要単位をとろうとすると時間的な問題で非常にコスパが悪くなるからです。

大学の勉強って専門性があれば上がるほど、高校の必修科目のように知識を積み上げていくのではなく、その科目独自の知識を新しく習得する必要性が出てきます。

なので、完全にというわけではありませんが、他の科目と関連しない科目を0から学ぶことになるわけです。まぁ、必修科目より選択科目の方がこの傾向が強いですね。

つまり、単位を取得するには何も知識がないところから期末試験までに知識を積み上げ切る必要があるのです。

それで、蓄積がない状態で勉強し始めるということは、成績の差が出るのはその人がどのくらいその科目の勉強に時間を割いたかに比例するようになります。

人によって多少、一つの概念を理解するのにかかる時間や覚えるのにかかる時間は異なりますが、同じ人間が覚えられる事柄の量的なものは、あまり変化したいので、得られる成果はかけた時間分になるというわけです。

つまり時間=成績だと思ってください。「時は成績なり」ってわけです。

さらに言うと、普通の理系の場合、その大学の学生の能力で、バイトやサークル、睡眠時間を抜いた残りの時間が卒業に必要な単位を取得するにかかる勉強時間に設定されています。

なんで、途中まで勉強した科目を切ってほかの科目をとるということをしていると、単純に無駄な勉強時間が多く発生してきます。

最初に履修を切るやつはろくなことにならないといった理由はこれです。単純に無駄な勉強時間が増えると、ほかの履修にかける時間や大学生活の他の要素にかける時間が圧迫されます。下手すると必修まで落として留年することになります(一人一年生のクラスの友人でやっちまったやつがいました)。

自分の学部はそんなにシビアじゃないという方も、大学生の一分一秒貴重な時間です。勉強時間に充てる時間はなるべく減らしてもっと自分のためになる時間の使い方をしたほうがいいと思いませんか?

 

 

履修する前に念入りに履修科目を選定し、履修したら全力で勉強する

 

科目によってある成績を出すのに必要な労力はまちまちです。適当に授業に出てテスト間に3,4時間勉強すれば優(4段階評価で3)がとれる科目もあれば、授業も全部出て10時間以上勉強しても可(4段階評価で1)しか取れない科目もあります。

で、前にも書きましたがGPAを上げる鉄則は労力のかからない科目にあえて労力をかけることです。

簡単に単位がとれる科目はみんなたいして勉強してきません。そういう科目ほどしっかり勉強して確実に最高評価をもらうことが大切なんです。

逆にいっぱい勉強しても好成績が狙えない科目あえてとる必要はないと思います。

だから、履修前の下調べが重要なんです。大学生活は情報戦です。

ほぼ先輩から情報を集めることになると思うんですけど、講義の難易度や評価の指標などの情報を集めます(シラバスもちゃんと読んでください)。

僕は基本履修前に講義資料と過去問題、過去レポートを手に入れて、行けそうだなと思ったものだけ履修していました。

さっき、講義前はみんな0スタートでかけた時間で成果がきまると書きましたが、苦手なことと得意なことでは同じ時間をかけて得られる成果が違います。

あと評価方法も結構重要で、僕はレポートの方が構成成績を取れやすいのでテストじゃなくてレポートを課す授業をとってました。逆にテストが得意という人は、なるべく試験だけで成績を決まる科目を選んだほうがいいと思います。

で、取ると決めたんだったら途中で投げ出さずに最後まで頑張りぬいた方がいいです。履修を取りやめるのは最終手段にしてください。もし、履修切りせざるを得ない場合でも、なるべく早くしましょう。中間テストが悪いからあきらめるじゃもう遅いです。

 

これはあくまで僕の意見です。

戦略としてはあえて不可にするのはアリだと思います。ただ、履修を切る科目の数は最小限にしましょう。あと、切る場合は履修を取り消すのが確実です。期末テストに出なければ不可をもらえると思ったら、可になってしまったってことがあったら最悪です。

ただ、この回答を書いた人もあえて不可にしまくって成功したわけじゃなくて、あくまでもそうすればよかったと思っている人なんですよね。

なんで、実際にやる人はちゃんとリスクを考えたうえで使用してください。副作用はでかいと思ってください。

 

それでは。