研究室の後輩で2年間も留年している奴がいて、この間二人で昼ご飯を食べている時、2年間も何やっていたのか聞いてみました。

とりあえず、途中で学校に来る意味が分からなくなったらしく、学校には来ていなかったけど特段何かやっていたわけではなかったそうな。

で、2留が決まってしまった際に何かしなくては思ったらしく、TOEIC850点と基本情報技術者に簿記3級を取ったと言ってました。

TOEIC850点は800点取りたいけど取れない勢としては羨ましい、羨ましすぎる。ついでに内定先に半強制的に基本情報取らされかけてて、わかんない問題あったら教えてくれ言っときました。

で、その後輩が

「よくわかんないで基本情報技術者とったんですけど、資格ってIT系の就活に役に立ちますか?」

って聞いてきました。

この質問もう3回くらいされてる気がします。まえは内定先で今年の就活生向けのインターンの懇親会に内定者として参加したときに就活生に聞かれました。

これと似た質問に

「情報系の学生じゃないけどりけいとか、理系じゃないけどIT系の企業に就職できますか?」

もあって、これもその懇親会で就活生に聞かれました。

あらかじめことわっておくと、僕は今は情報系の研究室にいるけどもとは半導体をやっていて、TOEICは745点・基本情報は持ってないけどweb系、通信系、メーカー系、コンサル系のIT企業に内定をもらい、結局SIに行くことにした大学院生です。

そんな大学院生がこの質問に答えると

「ITに関係する資格や専門性は必要ない。でも武器にはなる」

そして、

「なんでも武器になる。武器は使い方が大事」

拳銃(専門性)やナイフ(IT資格)がなくても、バールや置物でも武器になる。逆に拳銃があっても使えなければ無意味です。

なんのこっちゃって思った人ほど、最後まで読んでほしいです。ふんふん、そうだよねっておもった人も一応読んでください。

 

 

100%mustではない

 

研究室で機械学習をかじっていてそういう学会にも顔を出すから知ってるんですけど、学生でAIとかデータサイエンスをやっている人ってそんなに多くないです。

理由はそれができる先生がいないから。

で、やってるとこもあるけど、先生が素人で学生がデータ収集や解析など研究要素のないそんなこと企業に頼めば一発じゃんってことをさせられることが多いですね。社会で通用するレベルでそういうことやってる人は情報系の学生の3%ぐらいだと思います。(体感です笑)

逆に今AI関連で活躍している人って学生時代やキャリアスタート時は別の分野で活躍して結果を出してきた人たちで、多分本人も就活時には今みたいな仕事をするとは思ってなかった人が多いと思います。まぁ、統計とか脳科学やってた人が多い印象はありますけど、理由は膨大なデータをアルゴリズムで解析することが多いからで、解析なら経済学部とか言語系の人もしますよね。

これは機械学習とかデータサイエンスに限ったことじゃなくて、スマホアプリや業務システムの開発をメインテーマで作っている人は研究として成り立たないからいなくて、そういう経験を持っているのは自分の興味や効率化のために独学でやってた人たちです。

プログラムしたことない人が一念発起して平日の研究している時間にスマホアプリを作り出したら半年で作れるようになります。ただ、それを自分の分野と絡められないと先生に怒られるので多少は情報系や数学系の人が有利だと思います。

でも、そうやって行動に移している人はひと握りで、現状は大体の人間は情報系とか理系じゃない人と何ら変わらないです。逆にちょっとだけ行動すれば簡単に一歩リードすることができる。

じゃ、アプリ開発とかシステム開発してないで情報系の人が何をしているかというと、そこは他の人と変わらなくて論文読んで勉強したり、さっき言ったようにデータを集めたり、理論を考えたり、結果を表にまとめたりしています。もし、システムやモデルを作ろうとなっても外注することも多いのではないでしょうか。ほかの研究室は知らんけど。

しかも、その中で得た知識が就職後の仕事に役立てられることってそんなに多くないです。

 

 

面接には武器が必要

 

たしかに、ITに対する専門性や資格がない人とある人のどっちがIT企業に受かりやすいかというと、後者です。

じゃなんで前者の人が落ちてしまうかというと、武装せず丸腰で就活に臨むからです。

就活、特に面接に行く臨む際には十二分に武装する必要があって、武器を持たずに丸腰で面接会場に臨む人は面接官からしたらなんで今日面接に来たんだって感じだと思います。

情報系だったり、コーディングができたり、資格を持ってる人はそれだけで武器になります。

逆にそうじゃない人は普通に就活に臨むと丸腰になってしまうわけです。

確かに、パーソナリティも大事な武器の一つですが、必ずしも自分の性格が企業とマッチしているかは限らないし、それを伝えるための部活やサークル、プライベートのエピソードから自分の長所が伝わらない可能性もあります。そもそも聞かれないという可能性も。

で、武器の話ですが、別にITに関係するものである必要はなくて、研究やゼミで自分が工夫したことや、サークルや部活、家族や友達との経験でも武器になります。

例えば、デジタルマーケティングを行う会社だったら、

「陸上部でメンバー全員のラップタイムや体調、コースなどを記録し、メンバー1人1人にあったメニューを考えた」とかでもいいわけです。

そこから顧客としてITツールを利用して、分析とIT技術の親和性い気づいたとかそういう話の流れになったらいいですね。さらに、そのツールがそこの会社のものだったら完璧です。(そこまではいらないです。嘘くさくなるし)

じぶんがデジタルマーケティング系の企業でよく話ていたのはブログの話で、Googleアナリティクスのようなブログ向けの分析ツールを駆使して、PDCAサイクルを回し、PV数を3倍にした適な話をすれば面接官は大喜びします。この話をして内定が出なかった企業はないです。自分のブログとgoogleアナリティクスの画面をタブレット見せれば信憑性も確保できるしIT人材感が半端ないです。

 

 

まずは武器を用意すること、そして使いこなすこと

 

情報系だったり、コーディングができたり、資格があるのに落とされる人もいるわけです。

理由は単純にそれじゃその企業に入るのには足りないからかもしれません。自分もエントリーしたら6時間分のコーディングテストが受けさせられて、半分も解けずに落とされたことがあります。(コーディングテストは4回受けたことがありますが、そこのコーディングテストは明らかに大学生には解けない内容でした)

でも、そこまで要求する企業ってほとんどないというか新卒は必要ないって思ってる企業で、だいたい落とされる理由は武器は持っているのに使い方がわからないからだと思います。

ライフルを持っていても、銃弾を込めて、標準を合わせて、トリガーを引かなければ球は出ないし、銃弾を標的に命中させるためには、呼吸法や目線の使い方、構え方などいろいろなテクニックが必要なわけです。さらに、戦場でライフルを運用するにはメンテナンスのために銃のメカニズムにも精通する必要があります。

逆に言うと、武器が何であってもその使い方に精通していれば内定を勝ち取ることができるわけです。小枝でクマを撃退する人もいるし、ボールペンだって使い方によっては凶器になりえます。

だから、自分のアピールポイント話したら、自分のその部分がなぜその会社で働くことに役に立つのか説明して、相手を納得させる必要があります。

 

 

僕的には武器そのものよりも、その武器の使い方を考えて使いこなす力の方が重視されるべきだと思います。理由は結局武器である知識や技能、機器や環境は働いてから提供されるものだからです。

例えば、あなたが殺し屋を一人採用するために、あえて面接をカフェ行い、テストとして今持っているものでカフェにいる対象を誰にも気づかずに殺してきてくださいと頼むという、映画みたいな状況を想像してください。

ナイフで対象を殺した人と、ボールペンで殺した人どっちを雇いますか?

僕だったらボールペンの人を採用して、採用した後にもっといい武器を提供します。

逆にナイフ(IT資格)を持ってるだけで、その使い方を知らなくても採用してしまう人事は無能だと思います。そういう企業もありますけど、そんな会社にはこっちから願い下げましょう。

 

それでは。