ホワイトだったり、放任だったりする研究室はあんまり頑張りたくない人に人気ですが、もしかすると卒業するのが大変かもしれないからそういう人は普通の面倒見のいいところに行った方がいいよという話
修士から所属している研究室は自分のやりたいテーマで研究を進めさせてもらっているので、毎日好き勝手に研究しています。
ちなみに、そのテーマは就職したい業界に関係あること(AI関連)に決めたので、実際就活ではすごく企業受けが良かったし、就職後も使える知識を自分から選んで学ぶことができて満足です。
それでも今の研究室に不満があります。
それは
ゼミが長すぎること(週2回で一回4時間以上)
研究室で他人に合わないこと
ゼミが長いというのは、単純にそれは全体話さなくていいよねという内容など共有する必要がないことをゼミ中に延々と先生が学生に話していて、それを関係なくても全員が聞いている現在の状態はおかしいのでは、という意味です。
まぁ、こういうことって就職してからもあるだろうし、先生は学生とゼミで話すことが仕事と思っているようなのでしょうがないと思っています。でも、もう少し要点を上げて議論してほしい。論点があっちこっちに行っていていくら話しても話が進まない。
で、もう一つの他人に合わないというのは、そもそも研究室に人がいない。そして、研究室に人がいても顔を合わせることがなく会話がない。
メンバーは12人ほどいるのですが、高学年ほど研究室にいる時間が短くて、博士は基本ゼミ以外の時間に研究室にいることがありません。
修士進学時に研究室を選びなおす時からこれは少し思っていて、見学に行っても学生に合わないのが不思議でした。
ただ、その時はあまり重視していなかったんですよね。すでに、学部時代に研究は個人で進めるもので他人に頼ってはいけないと覚悟していたので、それでもやっていけると思っていましたが、一年たってやっぱりきついなと思っています。
補足すると、後輩は授業の間に研究室にいることはあるのですが、学年ごとに部屋が分かれていて自分の部屋は3人部屋。部屋は基本廊下側にドアがあって独立しているかつ共有スペースなどはないので、学校に来ても別の部屋の人と顔を合わせることはありません。
さらに、同じ部屋のもほかの2人もゼミ以外で来ることはほとんどないので、研究室に行っても誰とも会わないという状況に陥ります。
研究室に来ていない人はどおしているかというと、理論系の研究室でパソコンさえあればいいので、自宅のパソコンで進めているか、ネットで研究室のパソコンに接続してリモートでやってます。
ゼミの日以外は朝学校に行って夕方返ってくるとき、「あー今日学校でだれとも話さなかったなー」っていう日が結構あります。
単純に僕が社交的でないだけかもしれないですが、それでも廊下でだれかとあったら話すし、たまに学部時代やサークルの友人と昼ご飯を食べたりします。大学でバイトしてたりもする。それでも、誰とも話さない日があるんです。
ということで、ホワイト研究室に所属することのデメリットを書きたいと思います。
誰もいない研究室に閉じ込められるのはキツイ
だったら、お前も家で進めればいいだろうって話になりますが、自分は家で勉強とか作業を進められないタイプなんですよね。一人で黙々と進められるならそれでいいですけど。
それに、一日中一人暮らしの部屋に籠っているのは精神衛生上よろしくないです。
先輩たちは、個人主義的なところがあるんだと思います。し、研究の進みも遅いのでないか他のことをやっているんじゃないでしょうか。(皆さんゼミが終わった後何も言わずに直帰するのでプライベートのこともわからない笑)
大学殺伐とした部屋で一日中コードを書いていると、根詰めってしまって、次の日朝起きてもまたあの部屋に戻りたくないないなと思ってしまいます。
たまに、前所属していた研究室や友人のところに油を売りに行きますが、いつも賑やかでうらやましいって思うんですよね。別に楽しさなんて研究室に求めてないし、僕も人間関係は煩わしいと思う方でなんですが、一人で閉じ込められるのはちょっと。
話は変わりますが、この間大学見学に来た高校生がうちの研究室によるということがあって、前日に先生から研究室に学生が一人もいないところを見せるのはまずいからその時間は必ずいてくれと言われました。
まずいと思ってるんかい!って突っ込みたくなりましたが、もう先生はそこはどうでもいいと思ってるんだと思います。
し、12人いる研究室で、1人いたって明らかに他がいないのはおかしい笑。まぁ、言われなくとも行きますけど・・・笑。
最近分かったのですが、先生もかなり個人主義でいままで自分でも研究は一人で籠ってやってきたんだと思います。だから、学生がそういう態度でも違和感を感じないのではないでしょうか。
放任はデメリット。一人で進めるのでは研究室に所属する意味がない
ここまでの話を聞いて、「1人部屋でゼミの日しか研究室に来なくていいなんて、なんてホワイトでいい研究室なんだ!」とおもうかもしれません。
ただ、それは一人で黙々と進められるタイプの人間にはいいのであって、むしろ誰かに助けてもらって楽して卒業したいという人には向きません。
あまり研究室に来ない同僚のことについて、先生から「このままじゃ、卒業できなそうだから何とかしてあげて」といわれました。
確かに、その同僚は他大学出身で修士からこの研究室に来たのですが、修士2年なのに6月の時点の学部4年生よりも進んでないという状態で、卒業審査でほかの先生に目を付けられる怪しいなと思いました。
正直、目を付けられるかは運だと思いますが、毎年数人は卒業できてないことは僕も知っていて、しかもこの研究室がホワイトなのは外の人も知っているので目を付けられやすいとも思っています。
それでも、研究室に来ていないのだから僕にはどうすることもできないです。
同じことを先生も思っているそうですが、先生は自分から研究室に来いというとパワハラみたいになるんじゃないかと言うんですよね。
で、僕はどう思うかというと、同僚として最低限のことはしますが、向こうが研究室に来て助けを求めない限り何もしません。てか、できません。
個人主義の研究室なんだから、卒業できるかは自己責任だと思います。そもそも、うちの大学の修士の卒業要件なんて大したことないです。さらに今の研究の昔の話を聞いていると結構卒業できなかったり、失踪したりしている人がいるのでそれでいいのではないでしょうか。
しかも、これは僕の憶測ですが、その同僚がうちの院に来たのは就活のためで、研究室はわざとホワイトなところを選んだんだと思っています。
ただ、ホワイト・放任が向いている人は好き勝手できるひとで、さらに個人主義の人です。ついでに、卒業要件ぐらいはだれの助けもなくても余裕で、研究のほかにやりたいことがある人だと思います。
同僚、単純に大学に時間を使いたくないわけですから、ホワイト研究室には向いてないわけです。
自分はどうなのかというと、自分で論文を探し、必要な本は自分で買うことで、機材以外は研究室に頼らずにやっています。それなりに自分の成果に満足してますが、例えば有料の論文は見れませんし、聞きたいことがあっても先輩は頼れません。先生も。
自分の分野は情報でなんでもかんでもOSS(オープンソース)で開発が行われるのであまり弊害はありませんでしたが、果たしてこれを研究室というのだろうかという疑問はありますし、そもそも学費を払う意味がよくわかりません。
まぁ、前の研究室でだれにも頼ることができないのは自覚していたし、他人の助けがもらえなくても自分がやるべきことをやりたいと思っていたので我慢はできます。そういう意味では僕もかなり個人主義ですね。
そもそもホワイトな研究室では学ぶことが少ないことがデメリット
楽したい。ほかのことをしたい。という気持ちはわかりますが、周りは働いている中わざわざ時間学費を使っているわけなんで、その分得るものはあったほうがいいと思いませんか?
普通の研究室は意識が高かろうが低かろうが、学生がやることは決まっているので一人一人の能力に差は出ませんが、ホワイト・放任のところはできる学生はどんどん進んでいって、できない学生はどんどん落ちぶれます。
これが最大のデメリットです。
それに、頑張ていたとしても、研究室という組織でしか学ばないことってあると思います。なにかといわれると具体的には言いにくいのですが、好き勝手やっている今の自分が得ることのできなかった何かがあると思ってます。
頑張りたくない人、自信がない人こそ面倒見のいい普通の研究室があってる
根っからの一匹狼という人は別ですが人間は群れて生きる動物で、「あー、今日研究室行くのだるいなー、でも行かないと学会がなー」とか「卒論間に合わないなー」とかそうい時に、いつも誰か人がいる賑やかなところと誰もいない殺伐としたことろどっちがいいかというと、にぎやかなところです。
それに、人がいればできないことがあっても丸投げして進めることができます。
ブラックなことろじゃなければ、毎日来る必要はないし、そこそこ来ていれば卒業要件が満たせなくても先輩か先生が何とかしてくれます。
ただ、誰もいないところは行っても助けてくれる人はいませんし、放任のところは先生含めて全員個人主義なので見放されます。ホワイトであることはデメリットが多いです。
だったら、少しめんどくさくても気にかけてもらえるところに行きませんか?
さらに言うと、普通の感覚を持っている人も、孤独を感じながら大学に来る意味はないのであまりにもホワイト、放任のところは選ばないようにしましょう。あと、部屋がわかれているところ注意です。
僕の経験を反面教師に使ってください。前の研究室よりはだいぶましだけどね。
あー、普通の大学院生にあこがれる・・・。
それでは