研究室でweb担当になってしまった不運な皆さん!いきなりサイトを編集しろと言われてどうすればいいか困ってはいませんか?
大学の研究室のサイトを見てみると,なかなか参考になりそうなサイトは見つかりませんでした.学生が運営しているところがほとんどですからしょうがないですよね.プロのデザイナーの方に頼んでいるところあると思いますが,Webにはお金をかけずに学生がゆるく運営するくらいがちょうどいいです.
ただこれから数年,web担当としてサイトを編集するのだったらワンランク上のサイトを作りませんか?今はHTMLをガシガシ書かなくても,GUIで簡単にサイトをデザインできるツールが増えているので時間をかけずにそこそこのサイトが作れます.
ということで、うっかり研究室のweb担当になってしまった!と焦っている学部4年生の方に向けて,研究室のサイトの作り方を考えてみましょう.
ターゲットは学部3年と外部者!!!
これが一番重要なことです。そして一番間違いやすい落とし穴でもあります.研究室のwebページは企業の人や研究者の人に向けて作るのではありません.これから研究室に入ろうとしている学生に向けて作るのです.つまり,新歓用なのです!!!
だから難しい研究論文を載せまくったり先生やドクターの受賞歴を羅列したりする前に,簡単に普段どんな研究をしているか説明しましょう.これからこの研究室に入りたいと思っている学生が入ってからの自分の研究生活を想像できるように書くのです.
この時,難しい専門用語を使っていけません。自分が学部生だった時に理解できた言葉だけで書きましょう.
トップページの内容はこんな感じ
- 挨拶文(優しい言葉で)
- 研究内容と分野の紹介(できるだけ簡単かつ簡潔に)
- 最近のお知らせ(ここに発表した論文や受賞した賞を載せましょう)
- 所在地
トップページは写真が多めのほうがいいと思います.理論系や文系のゼミのところは難しいと思いますができるだけワクワクするようなカラフル(フォトジェニックな笑)写真を載せましょう.ほとんどの学生はトップページをちらっとしか見ないです.だから,よくよく見ると面白い内容ではなく,すぐに興味が持てるようなインパクトのある写真を使ってください.学会発表で使ったアニメーションも今は<video>タグで簡単に貼り付けられるのでお勧めです.
忘れちゃいけないのが,集合写真を載せることです.研究内容も重要ですが,人も研究室選びの重要なポイントになってくると思います.これは筆者の勝手な持論ですが研究室を選ぶ時自分と似た人間がいる研究室を選ぶ人が多いように思えます.一枚の写真からでもメンバーの人数,性別,年齢層といった基本情報から研究室の雰囲気まで感じ取れるものです.これから入ってくる学生が想像を膨らませていろいろなことを読み取れるようなトップページを作りましょう!ですから,トップページの上のほうに集合写真を載せることは必須です.
小さなサイトを心がける
サイトを作り始める前に,どんなサイトを作ろうか構成を考えると思います.最初に内容を詰めてから書き始めた方が効率がいいサイトが作れます.ただそこで気を付けてほしいことは最初から大きなページを作ろうとしないことです.構成としては
- トップページ
- 教員挨拶
- 研究紹介
- 論文紹介
- ブログ
という構成が一般的だと思います.これで5ページ分.場合によってはもっと少なくていいと思います.
教員挨拶では先生に400字程度の文章を書いてもらいましょう.先生が書いてくれない場合は自分で書いてから先生の許可をとって載せてもいいと思います.ここの内容は大学外部向け.企業の人が見ても恥ずかしくない格式の高い文章を書きましょう笑.ただ,あくまでここは飾りなので研究室の個性を出すのではなく,ほかの研究室のサイトを参考にしながら無難な文章にした方がいいです.
研究紹介では研究室で実際に行われている研究を紹介するのですが,先生の専門分野を紹介するのではなく研究室内の班分けに沿って具体的に何をしているのかを書きましょう.ここで,重要なのがあなたの研究室が理論系なのか実験系なの伝えることです.理論系ならどんな理論を根拠しているのか,シミュレーションは具体的にどんなプログラム使って,どのように進めているかを具体的に書きます.これは,これから研究室に入ろうとしている学生が,自分が配属されたらどんなことをするのかイメージしやすいようにするためです.実験系でも同じで,使っている実験機器やサンプルを具体的に載せてください.webサイトを見てやってきた新入生がwebサイトの記述と現実のギャップを感じてこんなはずじゃなかったと思わないようにしましょう.ただこの時公表してはいけない内容が含まれないように注意しなければなりません.
論文紹介は適当に論文を並べておけばいいと思います.学部3年生はここはちゃんとここは見ません,逆に論文を見に来る人は自分で必要な情報を集める能力があるので,こちらから情報を提供する必要性はないです.
意外と重要なのがブログです.ブログは学部三年生が研究室の雰囲気をつかむ絶好のページです.ただ、見てくれる人は研究室に関心のある学生か,卒業生しかいないので頻繁に更新する必要はありません.年に5回くらい合宿や学会発表といった大きな行事について写真2,3枚を載せて紹介しましょう.
これで,5ページ分.さらにひとページは一回スクロールすれば全部見れるくらいの小さいページにしましょう.小さければ小さいほど、作るのは楽ですし更新も簡単になります.
もうひとページ増やすとしたら,メンバー紹介のページですね.ただ,わざわざ一ページ割かなくともトップページに名前と学年だけ載せておけば十分だと思います.
どうやってwebサイトを編集するか
既存のページはたぶんHTMLで書かれていると思います.HTMLを編集したことのある人なら既存のサイトに少しずつ手を加えていくのが楽だと思います.ただ,だいたいの研究室のサイトは本当に雑に作られているのでそれをわざわざ引く継ぐ価値があるのか微妙なところです.ついでに,人が作ったサイトを編集するのはいろいろ面倒なことが多いです.HTMLって何って人は、HTMLには触らずに次の方法を試してみてください.
筆者がおすすめするのはwebサイト作成用のツールを使うことです.wordみたいに写真を切ったり貼ったりしてwebサイトを作るのです.ホームページビルダーが有名ですが.高額な割に使いやすくないのでお勧めできません.
実はWordでもHTMLを編集できるのですが,レイアウトが崩れてしまってあまり評判は良くないようです.使ったことがないので詳しいことはわかりませんが,シンプルなページだったらwordでも行けると思います.
一番のおすすめは何かというとWordPressを使うことです.WordPressとは何ぞや?という人もこれを機に言葉だけでも覚えてください.簡単に言うと,オリジナルWebページをexciteブログやアメーバブログみたいにHTMLなしでブログ感覚で編集できちゃうツールです.新しいページを作るのが本当に簡単でスマホからでも編集できちゃいます.そして,ブログサービスと異なるのがHTMLの知識があれば,自由自在にカスタマイズできる事.ブログサービスのサイト自体を自分で作れてしまうというイメージです.ちなみにワントゥビもWordPressでできてます.
なぜお勧めすること言うと,たくさんの人が使っているから.問題が起きてもちょっと検索すればたくさんの記事が出てきます.ですから,たとえ何かでつまずいたとしても,すぐに解決できるんです.
ついでに無料のテンプレートが本当に豊富で,自分でHTMLを書かなくても適当にテンプレートを選んでオリジナルのサイトが作れちゃいます.
まぁ,WordPressの情報はいくらでもネットにあるので,少しでも興味ある方は検索してみてください.導入方法から運営方法まで詳しく解説されています.
ほかにはWixっていうサービスもありますが,研究室向けではない気がします.
[追記]最近TumblrをCMSで使うっていますが、意外と使えます。テンプレートがめちゃおしゃれですし、ちょっとHTMLがわかれば簡単にカスタマイズできてしまいます。HTMLの練習用に触ってみるのもいいかもしれませんね。
それと、研究室のサイトは完全に同じ名前の研究室がない限りSEO対策(検索順位を上げるやつ)する必要がありませんので、Wordやphotoshopでチラシ感覚で外見を編集してそれを張り付けてしまいうというのも一つの手です。
さいごに
研究室のWeb担当といってもWebが本業ではないので,緩く,楽に,楽しくやってください.出来なかったらできなかったでいんです.でも,これを機にWebの世界に興味がもてたらいいと思います.
それでは。