もうすぐ4月になりますね。はれて大学生となる新入生の皆さん、進学おめでとうございます。
さて、大学への進学が決まった新入生の皆さんはさっそく大きな選択をしなくてはなりません。それはサークル選びです。まぁ入らないという選択もありますが、あとのことを考えると入学のタイミングで最低1つは入っておきましょう。入学時には”なんの授業を選択するのか”とか、”バイトはどうするのか”とかいろいろ決めなくちゃなりませんが、授業は途中で履修変更できますし、一つの単位によってその後の人生が変わるなんてことはありません。バイトも大学生活の中で何回か変える人が多いですし、僕は最初の半年はアルバイトは様子を見るべきだと思っています。
なぜ、僕が偉そうにサークルの選び方をアドバイスするかというと、3年間新歓担当として100人を超える(ほとんど幽霊部員)都内のインカレサークルのために年中サークルに人を勧誘してきたからです。僕はワントゥビに記事を投稿していますが、起業に関しては素人ですし、就職に関しても今、一生懸命勉強しているところです。理系学生としてもまだまだ。でも、よき勧誘者だったかどうかは別としてこの分野のことは熟知してると確信しています。ということで、今回はサークル選びのお話です。
自分と同じ人間がいるところか、異なる人間がいるところか
どのようなことかというと、新歓期に、そのサークルにいる人たちは自分と近い価値観や趣向を持った人たちか、それとも自分と違うかということを見極めた上で、今後数年間在籍して居やすいと思ったところに入りましょうということです。さらに確かめておくこととしてどのくらいメンバーに多様性があるのか見ておきましょう。4年生になったからこそ分かってきたことですがサークルによって多様性はほんとに異なります。飲みサーと呼ばれているところでもそんなに強くない人も混じっていたり、逆にほんとに強い人しかいなかったり、ガチのバンドサークルでも初心者が多かったり、何年もやっていた人しかいなかったり。
多様性において一番重要なのはそのサークルのメンバーが何に対して楽しいと感じるかということです。同じ大学生でも毎週渋谷のクラブに通うことが一番楽しい時間だと感じる人がいれば、黙々と山に登り続けることが至高だと考えている人もいます。全員で同じことをしていても、ある人は楽しんで、ある人は全然楽しくないってこともありうるということです。趣向の多様性が高ければメンバーの楽しいと感じることはバラバラ。反対に低ければみんな同じことを楽しめることになります。
みんな同じことで楽しめるのなら多様性が低い方がいいと思いますよね。でもそう簡単な話ではないと思います。趣向の多様性が高ければ今まで知らなかった新しい面白いことに出会えます。皆さんはこんな経験はありませんか。今まで楽しそうだと思わなかったスポーツ(例えばスノボーとか)を友達に誘われたからいやいややったら楽しかったということ。僕はずっと野球は敵だと教えられてきましたが、バッティングセンターに行ったら以外に面白くてはまりました。大学生活では高校時代では無縁だった様々な価値観に出会えます。大学デビューって感じです。
自分はどうだったかというと自分と異なった人間が多い多様性の高いサークルに所属していました。サークルに入ったきっかけは高校時代の部活の先輩に強制的にフットサルサークルに入れられたって感じで、一年生の時から新歓の手伝いをさせられていました。一年生なのになんで自分はひたすらサンマを焼いているのだろうと不思議に思っていたのを覚えています。話は少しそれますが、小中高の友人で今も連絡を取っているのはサッカーで知り合った友人しかいません。逆に、地元を離れた今もサッカー部の友人とはほぼ全員と年に一回顔を合わせます。これはどういうことかというとそれまでの僕は極端に多様性のない人間であったということです。高校までちゃんとガチでサッカーをやった人間は間違いがない。僕の中でそんな固定概念あるのだと思います。そして僕のもう一つの特徴として”機械オタク”があげられるのですが、これもしっかり大学と学部選びに反映されているので大学生になった時みんなと話が合って感動しました。
そんな同類の人間としか接しない僕もいつの間にかこんなことを思うようになったのです。”自分と違う人間に会いたい”と、そこで始めたのが英語を学ぶことです。C言語ではありません、英語です。僕と同じような境遇の人にはこの方法はとてもお勧めです。僕が通っているのは工学系の単科大学ですが英語のセミナーや発展的な英語の授業に参加すると、この大学にこんな人いたんだなと驚いてしまうような多様な人に合えます。特に留学した時は留学先で出会った日本人には面白い人たがいっぱいいました(ある意味普通の人かも笑)。ついでに英語も勉強できるのですから一石二鳥なのです。でもやっぱり、英語を勉強しないといけないので労力がかかります。できれば、オフの時間にいろんな人たちに出会いたいものです。そこでふと気が付いたのです、自分がたまたま入ったサークルはレベルによって練習日がわかれていて、他大学と対戦するために日々練習しているガチ勢もいれば、男女含めて今までボールを触った事のない初心者もたくさんいて、ここには自分と違う人間がたくさんいると。野球部だった人もいれば、運動をしたことない人。女子でもバスケットをしていてすぐにうまくなる人もいれば、吹奏楽部でいつまでたってもボールを止められない人もいます。初めは何でフットサルなんて始めたんだと思っていますが、今はサークルはどんな人でも受け入れられるべきだと思うようになりました。
そこからサークルの練習はすべて参加し、飲み会やイベントもなるべく行くようにしました。居心地ががいいかといわれれば、悪いです。好きなアイドルを聞かれても答えられませんし、話についていけない笑。でも、そんな普通の会話が僕にとってはある意味カルチャーショックでとにかく面白い、楽しいと感じました。
また多様性、多様性と連呼することになりますが、自分と違う人たちがいるサークルに入るためになぜ多様性が必要なのかというと、サークルの多様性はサークルの包容力に比例しているからです。異邦人のように単身でサークルに乗り込むのはそれはそれで面白いですが、長くいると精神的にきつくなって居心地が悪くなってしまいます。でも多様性の高いサークルならそのサークルはいろいろな人を受け入れる気質があるので続けやすいと思います。多様性はメンバーが楽しいと感じることも異なるということなので、正直運営は多様性のない方が楽だと感じます。とりあえず、先輩たちの中で自分に似た人間がいないか探しましょう。いるならきっとあなたも続けられると思います。
ここまでの話を聞いて何言ってんだ!わけわからないぞ!と思った方は普段からいろんな人と接していて多様性を必要としていないのだと思います。でしたら、自分と趣味、趣向を共有できるサークルでとことん楽しみましょう。そっちの方がより充実した活動ができますし、何よりストレスが少ないです。
でも、現時点で多様性を必要としてなくても僕のようにいずれ必要になるかもしれません。ですから多様性のない日々を送ってる人はいろいろな人に合えるサークルにも入っておいた方がいいと思います。
ここでもう一つ書いておきたいことがあります。サークルに求めることとを、バイトに求める人が10~20%います(適当です笑)。確かにバイトの人間関係も重要ですし、バイトでこそいろいろな価値観を持った人に出会えます。でも、絶対にやめてください。バイトはあくまでお金を稼ぐところです。なぜやってはいけないかといえば、まずバイトをやめられなくなれるからです。大学での人間関係は高校と比べると希薄です。必然とバイト先での人間関係が重要になりますが、バイトにしか友人がいないという状況になるとどんどん辞めににくくなります。大学生のバイトは様々な条件があり、バイトによって同じお金を稼ぐにためにかかる労力は全然違うんです。一番割がいいのは学校で働くこと。圧倒的コスパです。(職員の人は給料払う気満々なので)
また、サークルに所属していると先輩から過去問や楽な単位の情報をもらうことで成績が上がります。それに対して、いはいるバイトの社畜といわれる人は中退率がとても高いです。僕の勝手な偏見ですが、これはバイト先の大人が大学生に対する理解がないことが原因だと思います。フリーターとして充実した生活を送っている人は大学なんか行かずに働いていたほうがいいと思っているのは当然ですし、社員の方も大学で学んだことなんて役に立たないから適当に卒業すればいいと思っている人が多いように思えます。彼らの考えを否定する気は毛頭ないですし、一理あると思います。でも大学生は勉強すべきではありませんか。ただ、やっぱり人はいい意味でも悪い意味でも他人に影響されるのでバイトに没頭するのはやめましょう。
時間と精神をどれくらい割くか
言いたいことは、言ってしまいました。なのでこれからは蛇足です。
人によってサークルとの付き合いはいろいろです。バイトよりも授業よりもサークルを優先して単位を落とす人もいれば、サークルに行くのは暇な時だけっていう幽霊部員もいます。僕はどちらかというと後者(単位は落としませんでしたけど)。幽霊部員を非難する声もありますが、自分の好きなように参加すればいいと思います。「行かなくちゃ」と義務感を感じるとサークルを辞めたいと思ってしまうんです。ただ、音楽系、技術系のサークルで自分の仕事に割り当てがある場合、リーグ戦など対外試合に参加している場合は例外です。
それでも、行きづらくならない程度、月に1回は何らかなの形で参加しておきましょう。新しいメンバーが入ったりして知らない人が増えると居心地が悪くなるんです。
おすすめは、ちゃんと行くサークルを一つ、幽霊部員として参加するサークルを一つ決めておくことです。そうすれば2つ入っていても負担になりませんし幽霊部員だったサークルが楽しくなったらそっちをメインにすることもできます。
さて、サークルに費やすものは時間だけではないんです。それは精神とお金。例えばサークルで合宿などのイベントを企画すると幹事はめちゃくちゃ大変な思いをします。文化祭で露店を出すのも大変ですし、会費もありますし、都内のサークルは会場代がかかるところが多いです。飲み代もばかになりません。一番大変なのは、実は新歓でサークルによりますが新歓費として一人1万円集められ、メンバー全員で新入生を接待します。バイトしてた方がよっぽど楽と思うくらいです。新歓期にやたら待遇が良かったサークルに入ったら同じことを上級生になったらやらなくてはならないので、そういうことも考えておきましょう。そういうことはのめり込めば込むほど楽しくなるので、あえて大変なサークルに入るのもおすすめです。
なるべく近場で選ぶ
活動場所も重要です。インカレサークルを選ぶ時、最初は少し遠くてもいいかなと思うかもしれませんが、すぐにめんどくさくなります。週1回の活動だからいいかなと思っても、年間を通して考えれば交通費も高額になってしまいます。それに、サークルの活動だけではなくて、飲み会や誰かの家に遊びに行こうとなった時、自分だけ住んでる場所が遠いとなると何かと損することが多いです。
また、インカレサークルに入る場合も自分の属する学校、学科の先輩は必ず必要です。サークルだけで見つける必要はありませんが、そういう先輩が多いところを選んだ方が後々のことを考えるといいです。
自分の大学のサークルに入る場合も活動場所自分のメインのキャンパスとは違うキャンパスだったりすることがあるので確認しておきましょう。他のキャンパスが近かったとしても自分のキャンパスのサークルに入った方がいいと思います。だいたいどこのキャンパスにも同じようなサークルがあるので同じようなやつを探せばいいんです。
これでいいっかと決めてしまわないでサークルに入る前に慎重に考えることが大切です。サークルに入ってしまったらそのサークルはあなたにとって唯一のかけがえのない(?)サークルになるのですが、入る前は数あるサークルのうちの1つでしかないので他にもっと自分に合ったサークルがないか探した方がいいんです。
これは過去の自分にも当てはまるのですが、せっかく勧誘してもらったからそこに入ろうという考えは持ってはいけません。新歓担当は勧誘することが仕事なので、勧誘してもらったのに断るのは申し訳ないなんて思う必要はないんです。たとえおごってもらったしても、自分に合っていないと思ったらやめておきましょう。上級生になった時、自分も後輩におごることになるので、その恩は自分の後輩に返しましょう。
ここからは蛇足といいましたが、これはものすごく重要です。「サークルは受身で勧誘してもらうのではなく、能動的に自分で探す」のです。これは勧誘してもらうだけだとせいぜい5,6このサークルの中から選ぶことになりますが、自分で足を運べばその5倍10倍の候補の中から自分に合ったサークルを選べるからです。それに新歓をちゃんとやってるサークル=いいサークルとは必ずしも言えないんです。人気のあるいいサークルはそこまで頑張らなくても人数が集まりますし、上級生がいなくなる割合が少ないので、そもそもそんなに新入生を募集していない気がします(あくまでそういう気がするだけです)。実際、その年に入ってくる新入生に定員を設けているサークルもあります。中には面接があるところもあるとか。そういうとこは自分から情報を収集して足を運ばなくてはなりません。
最期に書いた「サークルは受身で勧誘してもらうのではなく、能動的に自分で探す」はかなり重要なことです。初めに書いておこうと思ったのですが、最期まで読んでくれた人だけに教えます。頑張ってあなたにぴったりのサークルを見つけてください。